お知らせ
- 創業75周年
創業75周年のご報告
タローファーム株式会社 創業75周年
【 ヒストリー① 】
― 技術と信頼で、地域に笑顔を届ける ―
1950年、小川幸男が上田市西部地区で「小川養豚場」を創業しました。
まだ農地しかなかった時代、地域に根ざした新しい生産への挑戦として始まった小さな一歩。
地域の人々に支えられながら、食を通じて暮らしを支える仕事がここから始まりました。
養豚という産業は、身近な豚肉を届ける一方で、その生産現場は一般の人から遠く見えづらい存在でもあります。
だからこそ私たちは、その使命と責任を果たす限られた存在として、誇りをもってこの仕事を続けてきました。
「地域に幸せな笑顔を広げる」――この想いを胸に、技術と信頼を積み重ねてきた75年です。

(前列右から2人目が初代幸男、3人目が二代目幹雄)
二代目の時代 ― 理念が生まれる
1980年代、二代目・小川幹雄が経営を引き継ぎました。
10代の頃から豚と向き合い、地域の農業に貢献する姿勢を貫きました。
そして同じころ、「地域の農業の道しるべに」という言葉を地域広報に記します。
その言葉には、養豚を通して地域の農業を支えたいという願いが込められていました。
その想いは今も受け継がれ、企業理念「養豚を地域の成長産業にする」へとつながっています。
(参考写真:1970年頃の給餌風景/1980年頃の小川幹雄と豚)
技術革新 ― 上田農場の建設
1996年、オートメーション化された3階建て豚舎「上田農場」を建設。
当時として最も病気の少ない飼育方式であるSPF豚の生産を開始しました。
効率化と衛生の両立という難しい課題に正面から取り組み、
生産性と品質の両面で新たな基準を築きました。
この取り組みは、現代の生産スタイルにも受け継がれています。
“感覚ではなく、データと技術で管理する”
それは、働く人にとっても誇りとなる生産の形です。
(参考写真:上田農場 外観)
※SPF豚生産は2014年に中止しております。(以降はハイヘルスを維持し、高能力種豚での生産)
再建と成長 ―生産体質の立て直し
2013年、経営は厳しい時期を迎えました。
打開策を模索する中で、養豚専門コンサルタント・呉克昌氏と出会います。
2016年にフォーファイブシステムを導入。
「病気と闘わない生産」という考え方のもと、徹底した改善を進めました。
生産成績は大きく改善し、現場の衛生と管理体制が飛躍的に向上。
苦しい時期を支えたのは、現場で働く人たちの努力と情熱でした。
「難しい仕事だからこそ、やる価値がある」――
その実感が、今日のチームの原点です。
新しい拠点 の追加― 第二農場の完成
2025年、上松町に新拠点「上松農場」が完成しました。
換気・給餌・給水・体重測定を自動化する最新設備を導入。
豚にとってストレスの少ない環境を実現し、
年間出荷3万頭の体制を確立しました。
この上松農場の建設は、環境への新しい考え方から始まりました。
上田農場での経験を踏まえ、地域と共に歩む生産拠点をめざしたのです。
遊休地の有効活用、地域との共生、そして次世代への継承。
そのすべてを実現するために、技術と誠意を積み重ねてきました。
(参考写真:上松農場 完成全景)
代表メッセージ
養豚は、技術と経営の両面が問われる産業です。
数値管理と衛生体制の徹底、そして継続的な改善が品質を支えます。
上田農場での経験を糧に、より持続可能な仕組みを築きながら、
次の世代とともに、地域を支える新しい養豚をつくっていきます。― 小川哲生
写真でたどるタローファームの歩み
| 年 | 出来事 | 写真 |
|---|---|---|
| 1970年 | 上田養豚団地化事業とともに太郎山麓へ移転 | ![]() 養豚団地の様子。
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若き日の小川幹雄(10代)、給餌の様子。 |
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| 1980年 | 二代目小川幹雄が事業承継 | 小川幹雄と豚のツーショット。地域の未来を見つめる。 |
| 1996年 | 上田農場を建設。SPF豚の生産を開始。2014年まで。 | 上田農場の外観。全国的にも珍しい三階建て豚舎。タローファームの象徴的な建物となる。 |
| 1998年 | 法人化。「タローファーム株式会社」設立。 |
上田農場近くの中学校で養豚をテーマにキャリア学習を行う。 |
| 2013年 | 経営再建期に入り、現場改善を本格化。 |
この年、三代目哲生が脱サラ、就農し改革推進の主力となる。 |
| 2016年 | フォーファイブシステム導入。生産体制が安定。 | 改善期の現場風景。社員の努力が改善活動を支えた。 |
| 2019年 | 三代目・小川哲生が事業承継。 |
経営改善が評価され、2022年農林水産大臣賞を受賞。上田市長への表敬訪問時の写真です。 |
| 2025年 | 上松町に第二農場が完成。年間出荷3万頭体制に。 | 上松農場の完成全景。未来へ向けた新拠点。 |
結びに
創業から75年。
タローファームは、地域とともに挑戦を重ねてきました。
これからも、「おいしい豚肉で地域を元気にする養豚場」として、
次の時代を切り拓いていきます。
これまでご愛顧賜りました皆様に、心より御礼申し上げます。

養豚団地の様子。

若き日の小川幹雄(10代)、給餌の様子。
小川幹雄と豚のツーショット。地域の未来を見つめる。
上田農場の外観。全国的にも珍しい三階建て豚舎。タローファームの象徴的な建物となる。
改善期の現場風景。社員の努力が改善活動を支えた。
上松農場の完成全景。未来へ向けた新拠点。